僕らのチュートリアル


夢の消しカスを払いのけて　尖る先をすり減らして
小さな枠に　収める答え
右へ倣えへの批判に倣う　形の定まらない日々
流れに呑まれ　無難に過ごす

大人が測る"等身大"と　詰襟の隙間から
僕らはその程度なのかと粋がる　見くびるな

灰とガラスの危うい箱で　拳を飼い殺しされる被害妄想
愛し愛され憎み憎まれ　明日と刺し違える　中途なリアル


汚れた箒を握り締めて　埃の上に寝転んで
蹴り上げられる　腑抜けた背中
光と隙間風相容れぬ　教室の温度差の中
熱い語りと　冷たいそしり

廊下を駆け抜けていく時間は　誰も咎められない
髪と心を乱す挑発に乗り　追いかける

這い寄る影にも追い立てられ　足を踏み外すまで止まない暴走
恋し焦がれて打ちひしがれて　孤独を認められない　中途なリアル


何度でも繰り返し

灰とガラスの危うい箱で　拳を飼い殺しされる被害妄想
愛し愛され憎み憎まれ　明日と刺し違える　中途なリアル

青臭い毒気に中てられて　過密な群れで息も絶え絶えな今を
変えてゆく力を身につける　そんな純情な順序が　僕らのリアル